すぷりんぐぶろぐ

今、頬に感じる風を楽しめれば…

2020年8月のブログ記事

  • 大人問題に一理を示す

     五味太郎という人は、結構辛辣な物言いをする。しかし、光村図書出版の『飛ぶ教室』の編集長になったりして、教科書関連でも取り上げられるし、多彩な活動は注目している。読み始めた文庫本『大人問題』の冒頭には、絵本や図書のことなどが書かれてあり、また興味深い。読む人によってはきつい一言がこれ。  「絵本の... 続きをみる

  • 本当の花火を待つ

     「本当なら、あそこで観ていたのになあ」と思わず言ってしまってから、「本当ならって、いったいなんだ?」と一人ツッコミみたいなことが頭をよぎる。8月最終土曜は、大曲の花火の日。15年ほど前に初めて桟敷席で観てからとりこになってしまい、ここしばらくは通い詰めである。覚悟の中止だがつくづく残念。  BS... 続きをみる

  • 日本語の正体をあぶり出す

     目次から引用する。「よろしく…という言葉は、一見、相手の意志や判断を尊重しているように思えるが、じつはすべての責任を相手に押しつけるまことに困った”呪文”である。」…どうだろう。言葉や文章に関心が深くなくともえっと思うのではないか。こうした日常... 続きをみる

  • 暑気払いのお勉強

     スマホのお天気画面(居住地)が34℃を示していた。暑気払いをせねば…とごろりと文庫や新書を読もうと思ったが、「あつい」と口に出したら「暑」の漢字が気になった。「猛暑」とか「酷暑」という語が盛んに流れているが、では「●暑」にはどんなものがあるのか…我ながらこの向学心(笑... 続きをみる

  • 晩夏、文庫本で愉悦

     8月下旬になって日中の暑さが「暑中」よりも上がっている。さすがに夜には虫の鳴き声が聞こえ、熱帯夜ではなくなってきていても、「晩夏」の雰囲気とは言えないような…。しかし先週から今週にかけては、ネットや古本屋で手に入れた文庫本を、朝の寝床で、また風呂につかりながら、三冊読了した。愉悦な... 続きをみる

  • 欲まみれの幸せの予感

     ヨシタケファンは多くいると思う。絵本に限らず、こうした「スケッチ解説エッセイ」に読み手が何を求めているかと考えると、脱力しながらの自己肯定感のようなものか。帯に「しいていうなら、くらしの知恵に。」と書かれてある。視点が独特なので、「たしかに、たしかに」と呟きたくなる「知恵」が見つかる。  『欲が... 続きをみる

  • 結局、アナログに頼るのよ

     何年ぶりになるだろうか。新しいPCを購入した。OSや入っているソフトから考えると今の機種は2011~12年あたりに買い求めたのだろう。Endeaverというこのエプソン製のPC、途中で一度死にかけたがなんとか持ってくれた。学校を退職した年の秋、こんなことを記していた。まあ、お疲れ様ということだ。... 続きをみる

  • ねこだらけブックトーク

     休み中の「放課後子ども教室」にお呼びがかり、持っていく本を選んでいたら、何気なく「ねこ」にはまってしまった。「ねこ」を題にした児童書は多いものだ。本館蔵書検索をしてみたら198冊と出た。いつもの学校読み聞かせは時間が限られているが、今回は少し余裕があるのでブックトーク的にできないと考えてみた。 ... 続きをみる

  • 罪深き者、見切り発車

     『わかりやすさの罪』(武田砂鉄 朝日新聞出版)に関わってはいくらでも書けそうな気もする。それだけ「罪深さ」に囚われているのか。弁明めいたことを書いても気が晴れるわけではないし、この辺で見切りをつけよう。「12 説明不足」という章は、「『見切り発車』という言葉、というか状態が好き」と書きだす。  ... 続きをみる

  • 罪深き一人の弁明②

     『わかりやすさの罪』(武田砂鉄 朝日新聞出版)の冒頭の4章までの題を再記し、ぐだぐだと書き進める。 1 「どっちですか?」のあやうさ 2 「言葉にできない」 3 要約という行為 4 「2+3=〇」「〇+〇=5」  小田和正の名曲『言葉にできない』は、言葉にできない思いが誰にもあるということを言葉... 続きをみる

  • 罪深き一人の弁明①

     池上彰著の『わかりやすさの罠』を読了したのが、ちょうどひと月前だった。その新書は「『わかりやすいこと』には陥りやすい点が多いので気をつけよ」とわかりやすく説明していた…と、こんなふうにまとめてしまうこと自体の危うさも武田砂鉄は指摘する。そう習慣づいてしまった自分は罪深き人間なのか、... 続きをみる

  • 2020の旧盆日記

     アナログでも残してはいるが、今年はこちらにも残しておきたい。  来年のお盆を迎えるときに読み直すことと思う。 8月13日(木)  今日は通常勤務日。このあと休みが続くので、先を見通しながら通信づくりや原稿下書きなどを進める。某件に関して教育委員会へ報告があり出向く。通りを歩く人が例年より少ない気... 続きをみる

  • この本で立ちどまる

     「辞典」という語を、辞典で調べてみる。広辞苑では「⇒辞書①に同じ」と記されている。辞書①とは「ことばや漢字を集め、一定の順序に~~~」のことである。この本には「語りかける辞典」という副題があるが、語の意味を説明しているわけではない。新聞の投稿詩への選評を、テーマを設け集約した一冊だ。 ... 続きをみる

  • 牡蠣フライと文章と才能と

     川上未映子が訊き、村上春樹が語るという構成の『みみずくは黄昏に飛び立つ』(新潮社)からもう一つ。  「伝える」から一歩進んで、何のために文章を書くのか考えてみたときに、ホーッ、ナルホドと思わず頷いてしまう一節に出会う。  「とにかく僕はその文章を読んだらもう、牡蠣フライ食べたくてしょうがなくなっ... 続きをみる

  • 活力という語に頼って

     来春には名実ともに(笑)高齢者になる自分なのに、今月に入ってからなんて未熟なんだ、いつまでこんな事を!と思う出来事が続けざまに起きて、滅入った。「相変わらず進歩なし」と感じても必要以上に気鬱にはならなくなり、少し成熟したかと評価していたが、見せかけだった。「人間は変わらない」…家訓... 続きをみる

  • ちょっと嬉しい半ちく野郎

     外国人による日本という国及び日本人への辛辣な評価は珍しくない。その代表的な一つに、この本にも書かれているような「『自分ではない誰かがしてくれる』という気持ちが強い」という点が挙げられる。依存することが全て弱さではないが、多くの日本人は自らのその傾向を認めつつ、甘んじている。自分も、また&hell... 続きをみる

  • 禁断へ踏み込めば、そこに…

     もうそちらへ行ったら戻れないな、きっと…そんなふうに感じていた。どっぷり浸かってしまった顔見知りも知っている。だが、駄目だ駄目だと思いつつも、衝動を抑えきれずに新刊棚に並んだその一冊を手に取り、貸出カウンターへ差し出した。とうとう、ああ…と、まあ何のことはない、実は「... 続きをみる

  • 器量で見つめる今を

     「なつかしい」という語が、「過去の思い出」や「久しぶり」に伴う感情だけを表しているわけではないことを知ったのは、成人してからだと思う。そもそもが「なつく」という動詞がもとにあり「傍に居たい、心惹かれる、いとしい」といった感情を指す。この一冊を読んでいる場は、まさにそんな時間が流れていた。  『な... 続きをみる

  • 深呼吸をして「あのとき」を

     読書のマイブームというのは、時々やってくる。小説などは続けて何冊も読みたくなる作家に何年か一度は出逢っている。今回は詩人、長田弘。去年からの小さな波が、続けて寄せてくる。ずいぶん以前からその名前は知っていたが、あまり読んでこなかった。絵本の中の言葉に惹かれて、きっかけができた。  『深呼吸の必要... 続きをみる

  • こうして暑中が過ぎる

    8月1日(土)  梅雨明け宣言のないまま8月を迎えた。午前中は図書館のワークショップ。2回目で今度は中学年対象の工作が内容だ。講師は、知友にお願いしてあり万全だ。雨も降らず、牛乳パックで作った舟が気持ちよくミニプールに浮かんだ。町広報が届く。今月の拙文は「絵本の季節」と題してPR。題名はいい感じと... 続きをみる

  • その串、はずしていいか問題

     先月、風呂読書用にと仕入れた文庫本の一つに『突撃!はしご呑み 中華・ファミレス・鍋編』(ラズウェル細木 じっぴコンパクト文庫)がある。ラズウェルのコミック、『酒のほそ道』は私にとって欠かせぬナイトブック(ナイトキャップに引っかけて)なので、この酒好きたちのお店日記風の記録は、実に羨ましい。  こ... 続きをみる

  • 「まだこんなこと」をしている国の支え

     『波』8月号(新潮社)から、もう一つ話題を拾う。  この雑誌は対談が多く、その点もいいと感じている。しかし現状ではなかなか設定が難しいのだろう。オンライン活用に頼っている。  さらに「名対談撰」と称して、ずいぶんと古いものも再録している。  さて、「人生相談『道行きや』篇」と題して、詩人伊藤比呂... 続きをみる

  • 小輪の力を、向日葵の句

     4月冒頭、「日々を信じてアネモネの句」という記事を載せてある。家人のフラワー作品に添える句を探してたどり着いたのが、「アネモネを抱けば上昇気流にのる(八木三日女)」だった。  あれからちょうど4ヶ月が過ぎ、上昇気流という思いがどうだったかはさておき、フラワー作品はアネモネからアジサイへ移り、そし... 続きをみる

  • 書き写したい一滴の思い

     以前勤めていた山間部の小学校の新入生に、ムラカミハルキという名前の子がいた。有名人と同氏名の人間も多いだろうが、大作家だと同じだとこの後どんな目に遭う(笑)のかと、変な心配もしたりした。さて、自分にとっては著作の書名はいくつでも挙げられるが、実際に読んでいる作品はわずかという稀な作家だ。  『猫... 続きをみる