すぷりんぐぶろぐ

今、頬に感じる風を楽しめれば…

2022年9月のブログ記事

  • 「ちきゅうちゃん。」を読む

     いつか読み聞かせに取り上げたいと思っていた一冊。どんなタイミングがいいのか迷っていて、『海のおっちゃんになったぼく』が、「飼う」や「世話をする」と結びつくので、その流れでどうかなと思いついた。どちらも動物を飼うわけではなく、いわば「実は人間が世話になっている存在」と向き合うのがテーマだ。 『ちき... 続きをみる

  • また一人、彼岸へと…

     どんなジャンルであっても「本物」には触れたいと思い始めたのは、五十歳近くなってからだった。正直、遅きに失した。行動力の無さを嘆いても仕方ない。例えば先日『日本の芸能』で放送された、第十八世中村勘三郎の舞台も見逃した一つだ。同齢である思い入れもあり、つくづく残念だ。そしてまた一人旅立ち&helli... 続きをみる

  • 遠く「荒野」は見えているか

     著者の本は2冊読んでいた。常に真剣で真っ向勝負を挑む、そんなイメージがある。TV等で観た印象も混じっているのかもしれない。この文庫も書名や表紙写真が示すように、まさしくそんな一冊だ。「はじめに」の見出しとして書かれた下の一文が全てを表しているし、人生を賭けてそれを全うしている姿が熱い。 読書とは... 続きをみる

  • 彼岸まで、ほぼ晴れ日記

    9月12日(月)  休館日。館から借りてきた『いのちの停車場』を読み出す。映画化され本の帯に載っていると、俳優のイメージがついてしまうが少し違うような気がする。大相撲が始まり、毎日の楽しみが増える。取組後半は孫が帰ってくるので、なんとかTVを見続けるように工夫(笑)しなければいけない。今場所も波乱... 続きをみる

  • やや落ち着いて秋読書

     小説を続けて読むことは少ないが、珍しく2冊続けて目を通した。沁みる言葉が多かった。 『いのちの停車場』(南杏子 幻冬舎)  昨年映画化されている。吉永小百合のイメージに合うのかどうか微妙だが、まあ佳作ではある。診療所の面々が行きつけにするSTATIONというバーのバーテンダー柳瀬の存在がピリッと... 続きをみる

  • 秋乱れて、読書の無用

     知人のブログで紹介されていた『「賢い子」に育てる究極のコツ』(瀧靖之 交響社)という本を、孫育て(笑)のために勉強しようと思って読んだら、図鑑と音楽の効用について書かれてあった。環境作りは爺の仕事と思っているので、三か月ぶりぐらいに隣市の中古書店へ出かける。しかし、お目当ての図鑑類は少ない。  ... 続きをみる

  • 名月や繰り言嗤ひ夜は更ける

     元首相の「国葬」についての話題が喧しい。様々な観点があるものだなと驚くほどだ。個人の死が個人の死に留まらず、それぞれの立場から「利用」されている現実を、故人を心から慕ってきた方々ならどう受け止めるのか。死を悼むとはどういう心情か。胸中に不純な要素が感じられたら、右も左も皆、同レベルだ。  16億... 続きをみる

  • その勇気も力も覚悟も…

     九月に入ってから読み始めた単行本二つ。手練れの作家ではあるが、正直どちらも少し頼りなさを感じた著書だなあ。 『夏の騎士』(百田尚樹 新潮社)  本の帯には、百田版「スタンド・バイ・ミー」というフレーズが…。題名からしてそんなイメージだ。まあ「稀代のストーリーテラー」という評価は確か... 続きをみる

  • 長月始まり日記

    9月1日(木)  昨日は少し早めに退勤して4回目の予防接種。初モデルナであるが、注射した左腕が痛むだけで大丈夫のようだ。勤務日ではないので安静にしながら、『母の待つ里』を読了する。夕食に「生さんま」(北海道水揚げ)が登場したがこれが本当にスマートだ。秋の味覚とまでは言えない。ともあれ長月スタート、... 続きをみる

  • 「与太郎」極私的解釈

     土曜日午後、隣市図書館主催の「楽しい古典落語の世界」という講座に参加した。実際は講座ではなく高座で、地元出身の二つ目落語家にもう一人ゲストがきて、計四席の噺を聴いた。今年になって落語会を二度キャンセルせざるを得なかったので久々に楽しかった。出来具合は二つ目相応…と生意気にも評価しよ... 続きをみる

  • その里に限界はあるのか

     今年の初め頃に新潮社PR誌『波』を読んだ時、著者と川本三郎氏の対談が載っていて、ちょっと気になった小説だった。先日、書架に並んでいたので借りて、一晩のうちに読みきってしまった。奇抜な?設定が面白く社会状況にマッチしているし、環境は違うが同世代の価値観がじわりと心に沁みてくる作品だった。 『母の待... 続きをみる