すぷりんぐぶろぐ

今、頬に感じる風を楽しめれば…

2024年6月のブログ記事

  • 棄てられぬ男、花に学ぶ

     ちょいとけじめをつけた気分もあったので、またぞろ書棚の整理に取りかかった。1箱ぐらいは古本屋に送ろうという算段もあった。土曜午前から取りかかって30分も経たないうちに棄てようか棄てまいかといういつもの葛藤が起きた。「棄てられない男」だという自覚は十分ありながら、以前と全く同じではないか。  これ... 続きをみる

  • 走り終えて水無月末へ

     様々なことが一段落した安堵感のある月末となった。まずは少しずつ書き進めた本の印刷が終わり届いたこと。知己や関係者にはほぼ渡し終えた。構想そのものは昨年からあったが、本格的に取り掛かれたのは4月当初から約二カ月。いろいろと想いは巡るが、忙しくもありつつ、編集まで楽しくできたのが何よりだ。  それか... 続きをみる

  • 実は「記号接地問題」に悩む

     本屋大賞作品のRe53『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未奈 新潮社)を読んだ。その続編であるRe54『成瀬は信じた道をいく』も翌日に読了した。主人公の持つ痛快さ、ユニークさがこの物語の骨子となり、確かに面白く読めた。こうした設定がウケるのは、自分も含め読者が彼女に一種の憧れを感じるからに違いない... 続きをみる

  • そえたい「か」は学びの時

     『数学の贈り物』(森田真生)に、著者が紹介・引用した語は実に印象深い。数学者らしい選択となっているが、全て人の生き方そのものに関わってくる気さえする。一つは「かぞえる」。これは、かの白川静によれぱ、「かぞえ(へ)る」←「か+そへる」←「過ぎ去った日に『か』の音を『そえ』ていく... 続きをみる

  • 行為に先立つ意味がないのは…

     『数学の贈り物』(森田真生 ミシマ社)の感想メモの続き。「意味」と題された章は、なるほどと思った。数学が苦手と語る人々は「『意味が分からなくなった』ことを以て『挫折』と決めつけてしまっているようである」と記し、分数の割算や、負の数によるかけ算などの例を出している。確かに思い当たるふしがある。  ... 続きをみる

  • 「いまのいま」の豊かさを

     Re52『数学の贈り物』(森田真生 ミシマ社)は、実にいい本だった。もちろん専門書ではなくエッセイ集である。数学的な記述は確かに多いが、どちらかと言えば「ことば」全般について色々と考えさせられた。メモしたい想いが多くあり、身辺雑記を交えながら何度か続けて書いてみたい。まず冒頭の一文に惹かれた。 ... 続きをみる

  • 良作や難作や凡作や

     『流星シネマ』のアナザーストーリーとも言うべきRe48『屋根裏のチェリー』(吉田篤弘 角川春樹事務所)を読んだ。これもなかなか面白かった。話者人物への共感というより、登場者たちの見え方が当然ながら『流星~』より広がり、姿がくっきりしてくる。こうした手法や展開のさせ方の小説がもっとあっていい。  ... 続きをみる

  • 水無月の絶望も希望も

    6月2日(日)  昨夜は友人たちと久しぶりに楽しく飲めた。ある程度睡眠もとれたので、さほど体調も悪くない。競馬の安田記念、参戦した外国馬の強さが目立った。それでも微妙にプラス。これで春のGI10戦は4勝6敗。収支はからっきし駄目である。六月は大相撲もないし(笑)、ここはいろいろなボランティアに専念... 続きをみる

  • 手離さなければ、自ずと残る

     Re44『旅屋おかえり』(原田マハ 集英社文庫)。既にドラマ化されていて視聴した覚えがある。それなりに面白いドラマだった。当然、原作は違う部分も多くあり、こちらも気軽に楽しめた。「旅屋」という発想はあるようでなかった気がする。人が旅に込める思いは範囲も広く、また深く、テーマは無限にありそうだ。 ... 続きをみる

  • 水無月朔日の述懐

     以前ならば6月1日というと真っ先に「衣替え」という語が思い浮かぶものだったが、いつ頃からかそんな季節感との結びつきが壊れかかってしまった。半世紀以上前に一人の男子高校生だった自分には、ある意味「心ときめく日」とも言えた。女子高の制服が「夏服」になる。そして、当時は制帽のある時代だった。  その色... 続きをみる