2013年5月のブログ記事
-
-
日用品に向けられる言葉
雑誌『ブルータス』の表紙のキャッチコピーには、いつも唸ってしまう。自分の好みとその範囲が似通っているのだろうなあ。 今回のコピーは、こうだ。 尊敬できる「日用品」。 二つの言葉の意味を、念のために確かめる。 【日用品】日常の生活で使う、こまごまとした品物(広辞苑) 【尊敬】他人の人格・... 続きをみる
-
リョウケンがセメェ男の独り言
「おまえさんは,いったいどういうリョウケンなんだい」 なんていう言葉を,よく落語に出てくるおかみさんが使う。 このリョウケンは「了見」で,了解の了,見識の見だろうぐらいの予測はしていた。 改めて調べてみたが,それも間違いではないようだ。 しかし,辞書の初めには「料簡」の文字が。 ネット... 続きをみる
-
-
いい本の要件を満たすもの
奥野修司の書いたノンフィクションが印象深かったことを思い出し、その著者名に惹かれて買い求めた文庫だった。 『放射能に抗う 福島の農業再生に懸ける男たち』(講談社文庫) 題名そのままに、震災後の福島で農業に取り組む男たちのドギュメントか、と思いきや、実際は第1章と第8章が震災後つまり現在進行形... 続きをみる
-
「読解」の波に身をまかせて
年度末の研修総括で「的確に読み取る力」について反省が出た。それを新年度からの重点とすることになったが、一言喋ったのは、継続していく主題「伝え合い、考え合い」との関連及び位置づけであった。なんとなく感じてしまうのは、教える最前線はいつも「表現」と「理解」を行き来する繰り返しということ。 「読み取... 続きをみる
-
あの時見上げた満天の星に
かつて受け持った子の保護者であったTさんの訃報を知った。 人を包み込むような温かい笑顔が印象的な人だった。 勤務地としては三校目の山間の学校。 最初の4月前半は子どもたちと一緒にグラウンドの雪かき(穴をほる)を頻繁にしたことが印象に残っている。体育館軒下に溜まった雪が消えない中で,直線八十... 続きをみる
-
-
-
整理を整理する,その2
『佐藤可士和の超整理術』(日経ビジネス人文庫) この著に書かれてある、整理に対する考え方、整理術の核となることを、自分なりにキーワード化してみた。 本文中に使われていない言葉をひねり出して、三つを提示する。 絶縁 俯瞰 共有 整理下手な自分には、その能力に欠ける点があるということだ。... 続きをみる
-
-
整理を整理する,その1
整理ということについては、何度も何度も書いてきた。 コンプレックスを抱いているかのように繰り返してきた。 いわゆる整理術の書籍や雑誌なども多く読んできた。 しかしその成果は、甘く見てもほんの少しだ。 相変わらず机の上には低い山が散在している。 居直って最近あまり気にしないようにしてきた... 続きをみる
-
「はずれなさ」を求めてしまう言語
岩波書店の『図書』5月号の対談が興味深かった。 作家清水義範と日本語学研究者(らしい)金水敏という方が「日本語はこんなに面白い」と題して話をしている。 外国人の日本語から始まって、文豪の書き言葉、方言の話題、そしておカマ言葉、おネエ言葉などとキャラクターなどの分析がある。そして「敬語とタメ口... 続きをみる
-
東北在住者の一つのテーマ
『稲穂の海』(熊谷達也 文春文庫) 昭和40年代の東北地方を舞台とした短編集である。 『山背郷』(20年代の狩猟者など)『懐郷』(30年代の女性など)という時期、設定は違うが、似たような短編集がある。 二つとも既読だが正直あまり印象は強くない。 作者の場合はやはり長編物が優れていて、ぐい... 続きをみる
-
雑誌の樹にとまりながら
『本』(講談社)5月号より 原発事故により汚染されたエリアの木を全て伐ることはできないと,誰しもが思う。しかし歴史上にはそんなことをした人物がいた。豊臣秀吉は木炭調達のために中国地方の木を伐りまくった史実があるそうだ。経緯も目的も全然違うので比較できないが,私たちの時代は常に実現できない危うさ... 続きをみる
-
-
-
待つ心身をつくりあげる
『エピソードで語る 教師力の極意』(堀裕嗣 明治図書) (p160)私の存在が、私の現実が、私の肉体が本気で取り組みたくなるような対象をただひたすらに待つのです。 これは極意と言えるだろうか。 言えなくもない。しかし「凡人」が方法やコツととらえることのできない代物だと思う。 「待つ」は教... 続きをみる
-
凡人,かく読み始める
この連休中に読まなきゃ,買ってもまたずるずるとバッグに入れたままだろうな,という思いがあったので,「エピソードで語る 教師力の極意」シリーズの堀裕嗣,石川晋両先生の本を急ぎ注文したのだった。 読み始める前に,どうも「極意」という言葉が気になった。 以前読んだ「教師力アップ 成功の極意」のとき... 続きをみる
-
少しの揺らぎ,少しの恵み
ゴールデンウィーク後半の4連休は好天に恵まれなかった。桜もなかなか咲かず,全般としては冴えなかったのかもしれない。しかし個人的には用事が初日の野球応援ぐらいで,あとはフリーに過ごすことができたので休養十分の期間となった。読書や映像鑑賞以外のことでいくつか記し,日記替わりとしておこう。 ずうっと... 続きをみる
-
鉱脈へ向かうエネルギーを
連休読書の3,4冊目はこれだった。 『ボックス! (上・下)』(百田尚樹 講談社文庫) 今を時めく人気作家と言ってもいいだろう。 『永遠の0』をはじめ文庫になっている数冊を読んでいるが,まったく外れがない。 この作家の取り上げる題材の多彩さにかけては,あまり例がないように思う。 『ボッ... 続きをみる
-
-
「教室読み聞かせ」を続けるということ
連休読書2冊目。 『「教室読み聞かせ」読書活動アイデア38』(石川晋 明治図書) 「教室読み聞かせ」という題名をどうとらえたらいいだろう。 それは「教室」という「場所」で行われることのみを示しているだけか。もっと重層的な響きがあるように思う。 似た言葉として「教室音読」がある。 野口芳... 続きをみる
-
赤ペンという思考ツール
全国学力の小国語B、最後の問題。「二人の書いたすいせん文」を読み比べる内容だった。挑戦してみたらちょっと難しい箇所があった。しかし、普通の感想文よりは目的や方法意識が明確なので、わかりやすいのだろう。ただ相手意識はどうか。経験のない人対象という設定は、応用的のようでかなり散漫な気もする。 数年... 続きをみる