自分ファーストが空気を濁らせる
先週、隣市のホテルに併設している温浴施設へ行った。部屋のカードキーと交換して脱衣場ロッカーのキーを受け取るシステムである。平日午後であり、さほど利用者は多くなかった。どの施設も似ていると思うが、上下二段式のロッカーが100ほど並んでいる。割り当てられた番号の箇所は、三つ並んで使われていた。

隣を使用した高齢の方も「なんで、離れた所を使わせないのか。前はそうではなかった」と苦情を口にした。大方空いていると受付で把握できているはずで、順番に渡しているのだとしたら、おそらく理由は二つのどちらかだ。「限定して使用させ管理の手間を省く」「係が自分の手間を省くため、機械的に渡している」
前者より後者ではないかと予想した。風呂から上がったら先ほど帰った方のロッカーが、既に別の使用者がいたからだ。同じ受付の係員なのだと思う。ただ順番にキーを渡しているとすれば、そうなる。施設としてのマニュアルは整備されているのが当然で、忘れているか、無視しているか。それは仕事と呼べない。
確かに些細な事だ。しかし「利用者の姿を想像できない」そして「自分の手間を優先思考して動く」ことの典型がある。自己ファーストは、他者の小さな不満・不安感情を生み出し、それが全体の空気を濁らせていくような気がした。他者ファーストの心がけは、想像力と手間の駆使を求める。空気を澄ませるために…。